20121128_kohaku_07


昔話シリーズだけど、

ちょっと時間飛んでメーカーで開発やってた頃の話。

この時代の話する時はちょっと色々と神経使うな・・・


それはシェイクも、吉宗も、北斗も、

いわゆる「歌モノ」がこの世に無かった時代。


俺はとある台の開発真っ最中・・・ていうか大詰めの時で、

最後の微調整のために連日、確率調整に励んでた。

確率ってモリモリ作ってる時は楽しいんだけど、

調整の段階って滅茶苦茶キツイんだよね。

表計算で「こんなもんだろ」って決めた数字と、体感する印象が全然違う。

だから打って打って打ちまくるしかないんだけど、

これがまたしんどいの。


飽きるってのとはちょっと違うんだけど、

毎日同じ台回して、同じ曲を延々と聴いてると流石に疲れてくる。


そんなある日、

いつものようにメモを見ながら確率調整して、

最新バージョンのROMを焼いて試打室に向かう。

基盤セットして試打開始。


しばらく回してると、プレミア演出でボーナス成立。

メモ取りながらちょっとコーヒーで一休み。


img_140173_48185988_0


「ん~・・・ちょっとプレミア頻度高いかな・・・」


なんて考えながらボーナス揃えたら、


・・・ん?


・・・あれ?



曲が違うぞ?



Wh~Wh~Wh~Wh~♪


Wh~~~~♪



おっくせんまん♪



おっくせんまん♪



yuus


2億4千万の瞳じゃねえか


この台、ジャパン2じゃねえぞ?

しかも歌が流れてる。

これは一体どういうことだ?


 


完全に混乱してるところに、

同じプロジェクトのサウンド担当(以下、サ)が入ってきた。


郷(みつめあ~う~♪し~せんのれいざぁびぃむでぇ~♪)


サ「ごめんごめん!テスト用のROM刺しっぱだった!」

俺「何これwww歌流れてんだけどwww」



郷(よぞらにえがく♪いろとりどりのこぉいもよぉお~♪)


サ「新しいROMの容量すごいんだよ何でも入るぜ」


郷(このほしぃ~のぉ~♪かぁ~たすみにおくのひとみがぁ~♪)


俺「ダメだ腹いてえwww」



ひたすら爆笑してるうちに、

俺はふと、とんでもないアイデアを思いついてしまった。


八木ばりに電流走ったよね。



ボーナス・・・



歌・・・



人間の歌・・・



実在の歌手・・・



好きな曲・・・



選べる・・・



ムムッ!



そうだ!




俺「明日はX JAPANにしよう」



エキゾチック・ジャパンじゃなくてさ。



多分・・・馬鹿なんだと思う。

この時点で、鋭い人なら歌モノの可能性や、

版権モノの強化みたいな色んなアイデアが出たのかもしれない。

結局、「歌が流れる」って文化は色々な使い方で後々大ブレイクしたワケだし。


俺は爆笑しただけでスルーしてしまった。 


「これで毎日同じ曲聴く苦痛から開放されるぜヒャッホー!」

ぐらいしか考えてたなかったと思う。

恐ろしいほどの先見性の無さ。

翌日からはノリノリでX聴きながら試打していた。


そしてこの時は、まさか10年以上後になって、

ホントにパチスロでX JAPANが聴けるとは夢にも思ってなかった。


と、まあアホっぷりを晒したワケだけど、

流石にその後、歌モノも担当することになって、

収録だ何だで滅茶苦茶苦労することになる。


けど、それはまた別の話。

そのうち書きます。

ヤバくない程度に。


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