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S・S・ヴァン=ダインの名作と名高い僧正殺人事件。

江戸川乱歩が絶賛したとかで、後の推理小説に多大な影響を及ぼしたことで有名。

気になった本は片っ端から買って積んでおく癖のある自分は、こいつも2年くらい読まずに積んでいたというね、、、

「僧正」って名前から何か難しそうな気配がしてたけど、開けてみたら「ビショップ」のことでチェスの話題が結構出る。

そこで一気に気持ち的ハードルが下がる(笑)

内容はマザー・グースの童謡に見たてた殺人事件で、見たて殺人の大御所的な作品。

ビショップと名乗る犯人によって、童謡の歌詞を再現した殺人が繰り返される。

容疑がかかった順に殺されて、犯人は別にいるって展開は読んでてワクワクするよね。

でもね、

日本人にゃマザー・グースなんて馴染みが無いからさ、

『だぁれが殺したコック・ロビン』

なんて煽られてもパタリロくらいしか出てこんよ(笑)

それはさて置き、内容はテンポも良くて一気に読める。かなり面白い。

ページ数も400以内だし、読書苦手でもペロリと読めると思う。

ただ、容疑者の数、ってか登場人物が少ないから、最近のミステリーとか読んでる身だと真犯人とか序盤で予想が付いちゃうのが古典作品の悲しいとこ、、、

明らかに怪しまれないように書かれてる人だろうなと消去法で考えるとね、、、

まぁそんな読み方はナンセンス。
楽しもう。

ヴァン=ダインの他の作品は読んでないけど、展開のしかたはすごく好きだから読んでみようかなという気になる。

ちなみに横溝じゃない人が書いた金田一シリーズで、この僧正の続きが発表されてるみたい。

登場人物も被ってて、挙げ句の果てには金田一が本作の主役であるヴァンスにダメ出しまでするらしい(笑)

てか、それってアリなんかなと思いながら実は気になってたりする、、、