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数年前に買って放置してた「悪人」を発掘。

読む本に困ってたから読んでみた。


薄いページに薄い内容。

ていうかさ、

何でこの本が賞取れるんだ?

レビューする価値も感じないんだけど、

変に評価高いのが気に食わないから書かせてもらう。

古いから今更なんだけどね。


要はこの話、

「善良な犯罪者」



「悪意の一般人」

を対比して、「本当の悪とは何か」をテーマにしてる。


別にテーマは悪くないよ。

大石圭とか好きな俺からすると、人の「悪意」をテーマにした物語は好きな方。

でもね、

描写が全然甘い。


ステレオタイプなコミュ障が人殺しました。

彼は悪人ですか?

って、

悪人かどうかはわからんけど、犯罪者には間違いないわな。

どんな理由があっても人殺しは許されないんだよ。


そこで、周囲の一般人をこれまたステレオタイプな解りやすいキャラにして、

悪意の塊みたいに描く。

すると犯罪者に同情の気持ちが生まれ、

愛の逃避行が際立つって寸法。


これ、ケータイ小説並みだぞ。


全編通して感じた感想が、

「詭弁」

語れば語るほどに嘘くさいストーリー。


読者を「こうやって誘導しよう」ってのが見え見えで内容スッカスカ。

人間の内面なんて描けてない。

全然ダメ。

最後の方の回想、「ちくわ」の下りでブン投げようかと思った。

臭い!臭すぎる!(笑)


とりあえず、全員訛ってるってのが新鮮だったから★2つ。

方言の勉強になった。


俺が思うにね、

悪意ってのはもっとピュアなもんだと思うよ。

「純粋な善意」なんてまやかしだけど、

「純粋な悪意」はあるんだよ。


多分この人に悪意は書けないと思うから、

「善」をテーマに書いた方がいいと思う。